インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャー
インプラントというと、「顎の骨にボルトを埋め込み、そこに人工の歯を入れる」という印象があるかもしれません。インプラントは従来、上記のような治療法が主流でした。歯を失ってから、「インプラントにしますか?入れ歯にしますか?」という質問があったかと思います。近年注目されているのがインプラントオーバーデンチャーという治療法で、インプラントと入れ歯を組み合わせた方法です。
入れ歯は基本的に口を動かすと動きます。それに伴い痛みや喋りにくさなどを伴います。そこでご提案したいのが「インプラントオーバーデンチャー」です。インプラントオーバーデンチャーは、入れ歯に関する種々の不快症状を軽減することができます。
一般的に、歯がない方へのインプラント治療として有名なのが「オールオン4」や「オールオン6」です。この治療は不快感無く自分の歯のように噛め、喋ることが可能です。しかしデメリットとして、セルフケアが非常に難しいことが挙げられます。介護の現場ではこれが問題になっている施設も多々あります。インプラントオーバーデンチャーはご自身での着脱が可能なのでセルフケアや介護者のケアが簡単で、清潔に保てます。
QOL(生活の質)は食生活と密接に関係しています。胃瘻よりも口から栄養を摂取した方が健康寿命が長いことが示されています。
インプラントオーバーデンチャーによって、
このような義歯を使えばQOLの向上に大きく貢献できると私は考えます。是非ご相談ください。
通常だと、足りない歯の本数分のインプラントを埋入し、その分の歯を製作する必要があります。片顎で14本ずつです。そうなりますと、費用も高額になり、治療期間もかなり長くなります。そこで考案されたのがオールオン4という治療です。片顎に4~6本のインプラントを埋入し、ブリッジとして全て繋げてネジで留めるかセメントで固定します。違和感がなく、噛みごたえもあり、見た目も良いです。しかし最大の欠点として、セルフケアの難しさが挙げられます。インプラントも歯周病になります。これをインプラント周囲炎といいます。通常の歯周病よりも進行が早いです。インプラント周囲炎の原因はセルフケアの欠如です。オールオン4は素晴らしい治療だとは思いますが、固定することでセルフケアが非常に難しくなり、インプラント周囲炎にもなりやすくなります。そこで当院がお勧めするのがインプラントオーバーデンチャーです。インプラントと入れ歯を組み合わせた方法です。ご自身での着脱が可能で、セルフケアも簡単です。インプラントの本数は1本から適応可能なので費用も抑えられます。通常の入れ歯よりも良く噛め、見た目も良いです。そして骨を増やすなどの特別な処置は必要としません。部分入れ歯に組み込むことで、金具の無い入れ歯を作成することが可能です。金具の使わないノンクラスプデンチャーもありますが、これは見た目が良い反面、残っている歯の負担が大きいです。
以下比較になります。
表は横スクロールできます。
通常のインプラント | オールオン4 | インプラントオーバー デンチャー |
|
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治療方法 | 1本の歯に対して1本のインプラント | 片顎4~6本の インプラント |
1本のインプラント から可能 |
セルフケア | 難しい | 非常に難しい | 簡単 |
ご自身での取り外し | 不可能 | 不可能 | 可能 |
見た目 | 良い | 良い | 良い |
費用 | インプラントの本数が増えるので高額になる | インプラントの本数は抑えられるが固定性のブリッジを作るので高額になりやすい | インプラントの本数が1本から可能なので費用を抑えられる |